国立グレート・リバー博物館
National Great Rivers Museum
国立グレート・リバー博物館(National Great Rivers Museum)へやってきました。
この博物館は、ミシシッピ川に関する展示が有る国立の博物館です。
建物の前には、ミシシッピ川で見られる、川の状況を開設したプールがあります。普段は、このプールに水がはられているそうです。
川の氾濫や堆積物の影響などで、Backwater slough(背水沼)、Oxbow lake(三日月湖)、Braided channel(網状流路)、Delta(三角州)などが出来きる事を説明しています。
博物館の中には、ミシシッピ川の概要、ミシシッピ川に住む鳥や動物、ミシシッピ川沿岸に住んでいたネイティブ・アメリカン、流通水路としてのミシシッピ川に関する資料など、いろいろな角度から見たミシシッピ川に関する展示があります。
ミシシッピ川に生息する鳥、動物、爬虫類
ミシシッピ川の魚を餌とする水鳥や、水辺にいる小動物や爬虫類を捕食する猛禽類がたくさんいます。
アメリカ合衆国の国鳥である白頭鷲(Bald eagle)は、繁殖期である11月中旬から3月にかけて、この辺りで巣作りをし、雛を育てて、春から夏になると、北の方へと渡っていくそうです。冬場にアルトン付近に訪れる機会があれば、ぜひ、ミシシッピ川で白頭鷲を探してみてください。
ミシシッピ川のLock(閘門)
ミシシッピ川は、1811年に蒸気船が就航してから、水路としての利用が活発となりました。
蒸気船が出てくるまでは、ミシシッピ川の上流や中流から、木造で簡易なフラットボード(平底船)で荷物をニューオリンズなどに運んでいましたが、このフラットボードでは、ミシシッピ川を遡上する事ができませんでした。なので、荷物を運び終えたフラットボードは解体され、材木として販売してしまうという方法がとられていました。上流から下流へ荷物を運ぶことができても、下流から上流へ荷物を運ぶことができなかったのです。
蒸気船が就航してからは、ミシシッピ川を遡上する事は可能になりましたが、川の水位が安定しておらず、水量が少ない時などは、船が座礁してしまう恐れがありました。
そこで、ミシシッピ川の水位を上げるために、ダムと閘門が造られました。ダムが作られた事により、3-4feetだった水深が、9footまで上がり、大きなボートも航行可能となりました。
ミシシッピ川には、Lock(閘門)が全部で29あり、この国立グレート・リバー博物館のすぐ横にあるメルヴィン・プライス水門&ダムは上流から26番目のLock(閘門)だそうです。
国立グレート・リバー博物館でレンジャーの方が、この仕組みについて模型を使って説明してくださりました。
トウボートとバージ
ミシシッピ川を大型の船が航行できるようになり、バージ(barge)という動力の付いていない平底の貨物用船舶をいくつも連結して、トウボートというタグボートで後ろから押してミシシッピ川を航行するようになりました。このバージにはイリノイ州の農産物であるトウモロコシや大豆などが積載されています。バージは日本語で艀(はしけ)と呼ばれています。
グレート リバー ロードを走っていると、いくつものバージを見かけました。
メルヴィン・プライス水門&ダム Melvin Price Locks & Dam
メルヴィン・プライス水門&ダムを見学するツアーがあります。
ツアーは所要時間45分で無料です。
毎日、10時、1時、3時の3回行われ、各25名で締め切られます。
80feet(約24m)の高さのダムの上からLock(閘門)の様子を見ることができます。
運が良ければ、Lock(閘門)にバージとトウボートが出入りする様子が見れます。
⇒ Lock Tours の詳細(英文 別画面で開きます)
タイミング良く、Lock(閘門)にバージとトウボートが入ってきたのですが、残念な事に、この日はエレベーターの故障(メンテナンス?)のためにダムの上に登ることができませんでした。
このバージとトウボートは、バージの数がそれほど多くなかったので、一度でLock(閘門)を通過しましたが、多くのバージを連結している時は、バージを切り離して数度に分けてLock(閘門)を通過するそうです。その場合は、1時間半ほどの時間が掛かるそうです。
このメルヴィン・プライス水門&ダムは、U.S.ARMY(アメリカ陸軍)が管理しています。
左下のプレートは、1993年のアメリカ中西部大洪水の時の最高水位を示したものです。ダムの写真をよく見ると、扉の右にこのプレートが見えています。Lock(閘門)が水没してしまう水位だったのです。
とんでもない水位ですね。このアメリカ中西部大洪水では、総額150億ドルもの被害がでたそうです。
⇒ グレート リバー ロード イリノイ 2016 ロバート・パーシング・ワドロー に つづく
取材協力:グレート リバー ロード
Great River Road Illinois 2016 | ||
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2016/06/13 Mon | ||
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国立グレート・リバー博物館 の場所と行き方
National Great Rivers Museum 2 Lock and Dam Way Alton IL
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