モルモン教徒の町 ノーブー
1839年、ミズーリ州での迫害から逃れたモルモン教徒が、イリノイに入って土地を購入し、ノーブーという町を起こしました。
当時、この地はスワンプ(湿地帯)でしたが、モルモン教の設立者ジョセフ・スミス・ジュニアの指導のもと、水路を作って湿地の水をミシシッピ川に流し込み、土地から余分な水分をはぶいて、人が住めるようにしました。
モルモン教徒以外の人も住みはじめ、町は栄えましたが、1844年に政治紛争のためにジョセフ・スミス・ジュニアは暗殺されました。
ジョセフ・スミス・ジュニア亡き後、ブリガム・ヤングがモルモン教を指導し、争いを避けるために、1846年にモルモン教徒の大半がノーブーから出ていく事にしました。行きついた地は、当時はまだメキシコ領だったユタです。今ではユタ州 ソルトレイクシティがモルモン教の総本山になっています。
ノーブーの歴史地区は、モルモン教徒が住んでいた街を再現していってるエリアです。当時の家や施設を再現して公開しています。
毎年、7月になると、多くのモルモン教徒がノーブーへ集まってきて賑わうそうです。
写真のノーブー神殿(Nauvoo Temple)は、2002年6月に再建されたものです。オリジナルのノーブー神殿は、1848年の火災で全焼し、1850年の竜巻で完全に損失したそうです。
モルモン教は、ノーブー神殿が未完成の時点で、聖徒たちにノーブーを出て行く事を発表します。そして、ノーブー神殿の完成を急がすようにします。出発の日までに、できるだけ多くの人が神殿の儀式を受ける事ができるよう、儀式執行者は寝る間も無く、儀式をとりおこなったそうです。
Joseph Smith Historic Site
Historic Site には、1840年代にこの地にあった家屋や、印刷屋、靴屋、パン屋などが再現されています。
ジョセフ・スミス Joseph Smith
当時、ジョセフ・スミス・ジュニアと、兄のハイラム・スミスはリーダーシップを発揮して町を発展に導きますが、政治力も持っていた彼らは、モルモン教徒でない対立者の陰謀により暗殺されてしまいます。
その後に、ブリガム・ヤングがモルモン教を指導して、争いを避けるために多くのモルモン教徒がノーブーを出ていったため、この地区にあった住居は朽ち果てて泥に埋まってしまいました。今、建築物の残骸や、食器、その他の品々を掘り起こし、それらを参考に町を再構築していってます。
モルモン・トレイル
ノーブーを出て行くモルモン教徒たちは、馬車に最低限度の荷物を馬車に積んで、西へ向かいます。最終的に今のユタ州 ソルトレイクシティにたどり着きますが、その約1,300マイル (2080 km) の道程は、モルモン開拓者国定歴史の道(Mormon Pioneer National Historic Trail)として国定トレイル・システムに認定されています。
グレートリーバーロードのキオスク
Joseph Smith Historic Site にも、ロジャーさんとジョンさんが設置した、ノーブーの事を記載したキオスクがあります。
水抜きの水路
モルモン教徒の町を作るためにスワンプ(湿地帯)から水を抜くための水路が今でも残っています。
今でも、ここを水が流れてミシシッピ川へ余分な水が流れ出ていきます。
Family Living Center
Family Living Center という施設の中で、当時の生活の必需品がどのように加工されていたか知ることができます。
ウールから毛糸、植物の繊維から細い紐を紡ぐ様子を説明してくれます。
パンを焼く窯です。
モルモン教徒には欠かすことができないロウソクの製造に関しての展示です。多くのロウソクが必要だったので、大量に製造する工夫がされていました。
ロープの製造実演です。体験することができました。
樽の製造方法を説明してくれます。
Family Living Center は、大人の僕らも、興味深く見学する事ができました。
⇒ グレート リバー ロード イリノイ 2016 ボクスターズ ワイナリー に つづく
取材協力:グレート リバー ロード
Great River Road Illinois 2016 | ||
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2016/06/13 Mon | ||
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09. | グラフトン ハーバー ワイナリー | |
10. | リバークルーズ | |
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2016/06/14 Tue | ||
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15. | ノーブー・ファッジ・ファクトリー | |
16. | ノーブーの歴史地区巡り | |
17. | ボクスターズ ワイナリー | |
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ノーブー ツーリズム オフィスの場所と行き方
Nauvoo Tourism Office 1295 Mulholland St、Nauvoo, IL
シカゴ・オヘア国際空港から車(レンタカー)で行く場合の一例
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