ワシントン大行進
The Great March on Washington

人種差別撤廃を訴えるデモ

I Have a Dream

1862年にエイブラハム・リンカーン大統領による奴隷解放宣言により、奴隷制は廃止されたが、人種差別により有色人種はリンカーンが唱える「自由で平等」とはかけ離れた生活を送っていた。1955年12月1日のローザ・パークスの事件をきっかけに、社会運動家のエドガー・ニクソンが、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアやラルフ・アバーナシーに、「バス乗車ボイコット運動」を持ち掛ける。この運動からマーティン・ルーサー・キング・ジュニアは、全米各地で公民権運動を指導するようになる。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの運動が盛り上がってきたタイミングで、ルーズベルト大統領に人種差別撤廃を直訴した黒人労働組合のリーダーであるランドルフがワシントン行進を提案。共産主義者でゲイの詩人ラスティンらと計画をたてる。数100の単位でなく、数万の単位での動員を企てる。
この行進には、多くの著名人も賛同し参加した。
・世界的な大ヒットを持つジャマイカ系黒人の歌手ハリー ベラフォンテ
・モンゴメリー・バス・ボイコット事件のきっかけとなったローザ・パークス
・ゴスペル歌手のマヘリア ジャクソン
・黒いヴィーナスと呼ばれたジャズ歌手のジョセフィン ベーカー
・大物アーティストのボブ ディランやジョーン バエズ
・マーロン ブランドやチャールトン ヘストンら150人の俳優
・暴力的手法もいとわないNOIの活動家 マルコムX

1963年8月28日の「ワシントン大行進」には20万人以上の人が集まった。

1964年7月2日に公民権法(Civil Rights Act)が制定された。

マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの「I Have a Dream」

ワシントン大行進の時、リンカーン記念堂の前で行われたマーティン・ルーサー・キング・ジュニアによる「I Have a Dream」で始まる演説は、アメリカを代表する名演説として有名。
この演説は、当初、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアが用意していた演説とは異なる。演説の終盤に、ゴスペル歌手マヘリア・ジャクソンが「あなたの夢をみんなに伝えて」と叫んだことから、締めくくりの部分を“I Have a Dream…”というフレーズを強調した演説に差し替えた。
“I Have a Dream …” という表現は8度出てきており、それぞれに人種差別のない世界の情景を語っている。
それらの内容は、アドリブであったが、非常に説得力が有る内容であった。
 
公民権法やマーティン・ルーサー・キング・ジュニアに関する詳細

「I Have a Dream」の演説が行われた場所

I Have a Dream

マーティン・ルーサー・キング・ジュニアによる「I Have a Dream」の演説が行われたリンカーン記念館の階段上に、記念の文字が彫られている。

協力:Capital Region USA

ワシントンD.C. 観光マップ

 ⇒ 大きな地図で見る