お宝がいっぱいのドジャー・スタジアムツアー
文・写真:長野尚子
ゲーム観戦する、しないにかかわらず、MLBのスタジアムツアーは最高に面白いアトラクションだ。ドジャー・スタジアムでも、試合前ツアーほか、スタジアムツアー、クラブハウスツアー、ジャッキー・ロビンソン・ツアー、VIPツアーなど様々なツアーが開催されている。また、英語だけでなく日本語でのスタジアムツアーも開催されているので、ぜひ参加してほしい。
ワールドシリーズ優勝トロフィーを始め、MVP、シルバー・スラッガー賞、サイ・ヤング賞、新人賞などのトロフィーが展示されているキラッキラのトロフィー・ギャラリーは、まさにドジャースの輝かしい歴史そのもの。
1955年、ワールドシリーズ初制覇(対ニューヨーク・ヤンキース)のメモリアルコ-ナー。
ワールドシリーズ優勝の翌1956年、日米野球で来日した際のメモリアルグッズ。黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンも来日した。
ツアー中には遠くから練習風景を見ることができる。
野茂選手が開いたメジャーの扉
2024年、大谷翔平選手がロサンゼルス・エンジェルスから移籍、また日本球界を代表する投手、山本由伸選手が入団するなど、日本人にとっては一段と身近になったドジャース。
しかし何といっても昭和世代にとって忘れられないのは野茂英雄投手の存在だろう。今のようにFAやポスティングシステムなどない時代、日本球界から半ば“石もて追われた”(※)野茂選手がこのメジャーの世界でこじ開けた扉の大きさには、誰もかなうものはないと言える。もちろん、野茂選手に関する展示もスタジアムツアーで見ることができる。1995年にドジャースに入団した野茂選手の展示の前では、思わず胸が熱くなる。
16番が開拓した道を、17番と18番が繋いでいく。
※野茂選手のMLB挑戦に関して
近鉄バッファローズ時代、監督との確執や球団への不信から他球団への移籍を模索していた野茂選手に、契約更改の席で球団は近鉄側に現役復帰権が属する「任意引退」を宣告した。しかし当時の規定では海外球団への移籍復帰が明記されていなかったため、野茂はここぞとかねてより夢であったMLBドジャーズへ移籍した。これが日本球界に対して反逆的な行為とされ、野茂選手のMLB挑戦はマスコミ各社と球団関係者の冷酷なバッシングを浴びた。
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長野尚子 プロフィール
フリーライター、編集者。(株)リクルートのメディア制作マネージャー&ディレクターを経て、早期退職。アメリカ(バークレー)へ単身、人生の武者修行に出る。シカゴのアート&音楽情報サイト「シカゴ侍 http://www.Chicagosamurai.com 」編集長。四国徳島とシカゴの架け橋になるべく様々な分野で活動中。著書に『たのもう、アメリカ。』(近代文芸社)。日本旅行作家協会会員。
Shoko Nagano HP ⇒ http://www.shokochicago.com/
ドジャー・スタジアムの場所と行き方
Dodger Stadium 1000 Vin Scully Ave, Los Angeles, CA
ロサンゼルス国際空港から車(レンタカー)で行く場合の一例。