ルイ・アームストロング・パーク
Louis Armstrong Park

ルイ・アームストロング・パークは、フレンチクォーターの北に位置します。
この広大な公園の一角に、コンゴ・スクエアと呼ばれる広場があり、1800年代初期、アフリカ系奴隷たちがここに集まって青空市場を開いたり、アフリカやカリブの打楽器を打ち鳴らしてダンスしたりしていました。
日曜日だけこの場所に限り、アフリカ系奴隷たちに解放されていたのです。
南北戦争を経て、コンゴ・スクエアでは、有色クレオール人(黒人とフランス人やスペイン人との混血)たちがここでブラスバンドのコンサートを開催するようになりました。
この音楽がジャズの原点とされ、コンゴ・スクエアはジャズの発祥の地とされています。

1970年代になって、コンゴ・スクエアの周辺が整備され、ルイ・アームストロング・パークとなりました。
コンゴ・スクウェアは、1993年に米国の国家歴史登録財に登録されました。

ルイ・アームストロング ジャズ界の巨人

ルイ・アームストロング・パークサッチモ“の愛称で呼ばれるこのスーパースターは、1901年8月4日にニューオーリンズで生まれました。
11歳の時に祭りで興奮したルイ・アームストロングは、ピストルを発砲し少年院に入れられ、その少年院のブラスバンドでコルネット(トランペットに似た楽器)と出会います。
少年院を出てからは地元のキャバレーやパレードで演奏し人気者になり、キング・オリバーの目に留まって、キング・オリバーの楽団に入るために、1923年 シカゴへ移ります。
1924年、ニューヨークの一流バンド「フレッチャー・ヘンダーソン楽団」にソロ奏者として入団。後のスウィング・ジャズ黄金時代の基礎を築く事になります。
ルイ・アームストロングが偉大なジャズマンと言われるのは、グロウル、シェイク、ベンドなどの新しいトランペット奏法を生み出し、ボーカルに近いエモーショナルな演奏をしたり、音楽史上初めてスキャット唱法で楽曲を録音したり、独自の和音解釈などで、ジャズだけでなく世界のポピュラー音楽に影響を与えたからです。
スキャットに関しては、ルイ・アームストロングが収録中に歌詞を忘れてしまい、適当な言葉で歌ったことから始まりました。ジャズの帝王と呼ばれるマイルス・デービスは「ルイ・アームストロングは、喋りまでジャズにしてしまう」と言ったという逸話があります。
1967年、60代半ばを過ぎて、ルイ・アームストロングは「この素晴らしき世界(What a Wonderful World)」で世界的なヒットを飛ばします。
日本でも、ジャズを聴かない人でも、この曲は聞いたことがあるというぐらいの有名なヒット曲です。

フレンチクォーターの北側にある「ルイ・アームストロング公園」にはトランペットを持った彼の銅像が建てられています。この地から世界に羽ばたき、ジャズの名を高めた英雄に会いに、多くの旅行者が訪れます。

ルイ・アームストロング・パークの場所と行き方

Louis Armstrong Park 701 N Rampart St, New Orleans, LA
ルイ・アームストロング・ニューオーリンズ国際空港からルイ・アームストロング・パークへ車(レンタカー)やタクシーで行く場合の一例

 ⇒ 大きな地図で見る