ウィスキー・ア・ゴーゴー Whisky A Go Go

ウィスキー・ア・ゴーゴー Whisky A Go Go

ウィスキー・ア・ゴーゴー(Whisky a Go Go)は、ロサンゼルス ウェスト・ハリウッドのサンセットストリップに、1964年1月にオープンした老舗のロックハウス。ロックミュージックの発展に貢献したことが認められ、2006年にロックンロール殿堂入り(Rock and Roll Hall of Fame)した。

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ゴーゴーダンス発祥の店

ジョニー リヴァース(Johnny Rivers)店名のウィスキー・ア・ゴーゴー(Whisky a Go-Go)は、1947年にパリにできた最初のディスコテック、ウィスキー・ア・ゴーゴー(Whisky a Go-Go)に由来しており、ディスコとして申請されていた。
しかしオープン時には、ジョニー リヴァース(Johnny Rivers)のバンドと、中吊りの檻の中でレコードを回していた女性DJロンダ レーン(Rhonda Lane)が出演した。ロンダ レーンはバンド演奏中に踊っていて、観客に注目された。その後、檻の中で女性達が踊るパフォーマンスが流行し、その踊りがゴーゴーダンスの起源となった。
ジョニー リヴァース(Johnny Rivers)は、ライブアルバム『アット・ザ・ウィスキー・ア・ゴーゴー(At The Whisky A Go-Go)』(1964年)を出した。このライブ盤がヒットして、世間に“ウィスキー・ア・ゴーゴー”の名前が広がった。その後、スモーキー ロビンソン&ザ・ミラクルズが「ゴーイング・トゥ・ア・ゴーゴー」(1966年)を録音して更に名前が広がった。この「ゴーイング・トゥ・ア・ゴーゴー」は、1982年にローリング・ストーンズがカバーした。

ロックの聖地となる

ドアーズ1960年代後半には、後にロックレジェンドとなる多くのバンドやミュージシャンがウィスキー・ア・ゴーゴーのステージに上がった。
ドアーズはデビュー前からウィスキー・ア・ゴーゴーに出演しており、その人気に目をつけた音楽プロデューサー、ポール・A・ロスチャイルドによって、1966年にエレクトラ・レコードと契約することとなった。
フランク ザッパも、1965年にウィスキー・ア・ゴーゴーに出演した時のパフォーマンスが評価され、MGMレコードと契約して1966年にデビューアルバム『フリーク・アウト!』をリリースした。
ロサンゼルスで結成されたバーズ、バッファロー・スプリングフィールド、ラブなどは、ウィスキー・ア・ゴーゴーの常連バンドとして出演していたことで有名である。
他にもジャニス ジョプリン、ニール ダイヤモンドなど多くのアメリカンロックに欠かす事のできないミュージシャンが出演しており、挙げればキリがない。
また、レッド・ツェッペリン、キンクス、ザ・フーなどのイギリスの大物バンドもツアーの際にウィスキー・ア・ゴーゴーのステージを踏んでいる。
こうして、ウィスキー・ア・ゴーゴーはロックの聖地となり、その後、1970年代後半のニュー・ウェイヴやパンク・ロック・ムーヴメントの時代もロックの発展に貢献した。

オーティス・レディングの出演

In Person at the Whisky a Go Goこのロックの聖地のステージに初めて黒人ミュージシャンが立ったのが、1966年4月8日の事。ロックではなくソウル・ミュージシャンのオーティス・レディングだった。それも白人にオーティス・レディングの名前が広まることになったモントレー・ポップ・フェスティバル(1967年)に出演するよりも前の事である。オーティスは、1966年4月8日(金)から4月10日(日)までの3晩で計7セットのステージを務めた。
1967年12月10日、ツアーで移動中の飛行機が墜落して、オーティスはこの世を去った。その後、『In Person at the Whisky a Go Go』というライブアルバムが発売された。オーティスのウィスキー・ア・ゴーゴーでのパフォーマンスが録音されていたのである。
オーティスの1966年のウィスキー・ア・ゴーゴーでの7ステージは全て録音されていて、2016年に全トラックがリミックス&リマスターされCD6枚組ボックスセットとしてリリースされた。
オーティス・レディングのウィスキー・ア・ゴーゴー出演は、サム・アンド・デイヴの出演につながった。(サム・アンド・デイヴの出演の際にジャム・セッションを行うためジミ・ヘンドリックスが訪れた)

閉鎖と復活

ガンズ・アンド・ローゼズパンクロックの流行が去った時に、ロックはパワーを失った。時代はスタジアムなど大型ステージでショーアップされた音楽が主流となった。そのあおりを受けて、1982年にウィスキー・ア・ゴーゴーは閉鎖に追い込まれた。しかし1986年に閉鎖前とは営業形態を変えて再開。1980年代中頃にガンズ・アンド・ローゼズやメタリカなどのメタルバンドが出演したり、1990年代初頭にはニルヴァーナ、サウンドガーデンなどシアトル出身のグランジの活動の場となった。
今でも、エアロスミスのようなスタジアム級のバンドが出演するなど話題に事欠かない。

協力:カリフォルニア観光局、Los Angeles Tourism & Convention Board

ウィスキー・ア・ゴーゴー の場所と行き方

Whisky A Go Go 8901 Sunset Blvd, West Hollywood, CA
ロサンゼルス国際空港から車(レンタカー)で行く場合の一例。

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