ベリンジャー ビンヤーズ Beringer Vineyards

ベリンジャー ビンヤーズ Beringer Vineyards

国立史跡登録簿(National Register of Historic Places)に登録されているラインハウス

ベリンジャー ビンヤーズの歴史は、1868年にヤコブ・ベリンジャー(Jacob Beringer)が、新世界でのチャンスを夢見てドイツ・マインツからニューヨークへ航海したことから始まります。
ヤコブは、ナパバレーはドイツの良質なブドウ園のような肥沃な渓谷であると聞き、ナパへやってきて、ここならワイン造りに適していると判断し、兄のフレデリックと共に215エーカーの土地を購入してワイナリーを設立しました。
ベリンジャー ビンヤーズは、カリフォルニアワインのパイオニアで、1877年に洞窟を掘ったセラーを造ったり、1934年にはワイナリーツアーを行ったり、今では多くのワイナリーが行っている事を最初に始めたワイナリーです。
また、ベリンジャー ビンヤーズは、ワインスペクテーター誌で、#1ワインオブザイヤーと名づけられた赤ワインと白ワインの両方を持つアメリカで初めてのワイナリーです。

禁酒法時代

ベリンジャー兄弟が亡くなった後、チャールズとバーサ・ベリンジャーがワイナリーを引き継ぎました。
二人が引き継いで約5年後に禁酒法の時代に突入しました。
禁酒法時代に多くのワイナリーが閉鎖に追い込まれましたが、ベリンジャー ビンヤーズは礼拝用ワインの製造という許可をとり、教会に売ることで継続しました。

ワイン産業を観光産業と融合

禁酒法が明けた翌年1934年に、ベリンジャー ビンヤーズはナパバレーへの観光目的で、ワイナリーツアーを開始しました。
1939年に開催されたサンフランシスコのゴールデンゲート博覧会で、ワインメーカー、フレッド・アブルッツィーニは、チラシと地図を配布しました。その結果、キャロル ロンバードやクラーク ゲーブルのようなハリウッドスター達がナパのワイナリーを訪れ、ベリンジャー ビンヤーズは世間に広く知られ売れ行きを伸ばしました。

ラインハウス

1884年にフレデリック・ベリンジャーの邸宅として建てられたラインハウス(Rhine House)が、1972年に国立史跡登録簿(National Register of Historic Places)に登録されました。
ラインハウスは、ベリンジャー兄弟の故郷であるライン川のほとりに建つ家を思い描いて建てられた、石造りの壁、切妻やステンドグラスが美しいヴィクトリア朝の建物です。
この建物は、今ではテイスティング・ルームとして使われているので、一般の人でも中に入ってその趣を楽しむ事ができます。
ベリンジャー ビンヤーズに訪れたら、ラインハウスだけでなく、1885年に表の通りに植えられたエルムの木のトンネル、1988年に造られた「150年前にナパバレーに植えられた最初のブドウを祝う噴水」も見逃さないようにしてください。

協力:桑田英彦氏、カリフォルニア観光局

ベリンジャー ビンヤーズの場所と行き方

Beringer Vineyards 2000 Main St, St Helena, CA
サンフランシスコ市内中心部、ユニオン・スクエアからベリンジャー ビンヤーズへ、車(レンタカー)で行く場合の一例。

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ワイナリーの説明に関して

ご本人の承諾を得て、桑田英彦氏の著書『ワインで旅するカリフォルニア』より引用させていただいております。
更に詳しい情報は、『ワインで旅するカリフォルニア』をご覧ください。

ワインで旅するカリフォルニア単行本: 144ページ
出版社: スペースシャワーネットワーク (2014/2/28)
言語: 日本語
ISBN-10: 4907435193
ISBN-13: 978-4907435196
発売日: 2014/2/28
商品パッケージの寸法: 21 x 13.8 x 1.8 cm